合宿中・学園側(最強引継ぎ計画V4・ポプリたち事件)
「最強引き継ぎ計画V4・嗅覚編」
『よかったですね、先輩』
そう言って、後輩ちゃんは通話を切った。
画面の向こうにいた先輩――最強メンタル計画ちゃんは、いつもより少しだけ誇らしそうだった。
最強商店街計画。合宿先の商店街で、先輩たちが考えた飲み物を喫茶店のオーナーさんに試飲してもらったらしい。期間限定でお店に出してもらえること。オーナーさんが、昔見た景色みたいだと喜んでくれたこと。商店街の人たちも、きっと喜んでくれるだろうということ。
その報告を聞いているだけで、胸の奥がぽかぽかした。
「先輩たち、流石です……!」
思わず、そう呟く。
自分も、先輩たちのようになりたい。誰かのために考えて、誰かに喜んでもらえるものを作って、それがちゃんと形になって、笑顔につながる。そんなことができるようになりたい。
「私も、頑張りますね!」
そう言って、後輩ちゃんは机の上に置いていたノートを開いた。
表紙には、丸くて少し不器用な字でこう書かれている。
最強引継ぎ計画。
最強メンタル計画ちゃんが、後輩ちゃんのために残してくれたノートだった。
V1。V2。V3。そこまでのページには、もうたくさんのメモと付箋が貼られている。特にV3の自由研究で作った疲労回復クッキーは、駿川たづなさんにも喜んでもらえた。もちろん、ちょこっと修正してほしいところはあります、と赤ペンで書かれていたけれど。
それでも、ちゃんと褒めてもらえた。ちゃんと相談して、ちゃんと確認して、ちゃんと改善できた。それは後輩ちゃんにとって、とても大きな成功だった。
だからこそ、彼女は目をきらきらさせながら、新しいページをめくった。
そこには、大きな文字で、こう書かれていた。
V4!
今回はポプリ!
「ぽぷり……?」
後輩ちゃんは首をかしげる。ページの下には、先輩らしい勢いのある文字が続いていた。
後輩ちゃんなら、きっと自由研究も成功させたはずと思う!
なので次はちょっと難しくして、嗅覚!
私は怒られることあるけど、後輩ちゃんなら安心!
安全!
保証する!!
「先輩……」
後輩ちゃんの目が、じわりと潤んだ。信頼されている。そう感じた。自分なら大丈夫だと、先輩が思ってくれている。それがたまらなく嬉しかった。
彼女は両手でノートをそっと抱きしめる。それから、改めて続きを読む。
いきなり科学実験は難しいし、準備がいる!
なので、お花を集めて、いい香りを作ってみよう!
自然のお花なので安心!
安全!!
「たしかに……!」
後輩ちゃんは大きく頷いた。V1からV3までは、味覚や風味が中心だった。そこから次は嗅覚。新しい分野に挑戦させてくれるなんて、やはり先輩はすごい。しかも、いきなり難しい実験ではなく、自然の花を使ったポプリ。
これなら危険な薬品も使わない。火も使わない。機械も使わない。
安全。安心。完璧だった。
後輩ちゃんはさっそく材料を集めた。
ドライオレンジ。ラベンダー。カモミール。少しだけミント。夏に使うものだから、甘すぎる香りよりも、嗅いだ時に不快感がなく、それでいて落ち着けるものがいい。
「爽やかで、ほっとできる感じがいいですね」
机の上に小さな袋をいくつも並べる。配合を少しずつ変えて、香りの違いを確かめる。オレンジを多めにすると明るい香りになる。ラベンダーを増やすと落ち着く。カモミールを加えると、ふんわり優しい印象になる。ミントを入れすぎると少し強い。なら、ほんの少しだけ。
「できました!」
しばらくして、後輩ちゃんの前にはいくつもの小さなポプリ袋が並んでいた。
そう。ポプリ。ではなく。ポプリたち。
「いろんな配合をしてみました! どれも爽やかで、いい香りです!」
一つずつ試してみる。どれもいい香りだった。強すぎず、柔らかく、夏でも重たくならない。後輩ちゃんは満足げに頷いた。
そして、はっとする。
「あ、たづなさんに報告しなきゃ!」
大切なことだった。勝手に配ってはいけない。作ったものは、ちゃんと大人に見てもらう。前回学んだことを、後輩ちゃんはきちんと覚えていた。
彼女はポプリたちの中から、一番バランスよくできたものを一つ選んだ。それを丁寧に袋へ入れ、ノートを持って理事長室へ向かった。
「失礼します」
理事長室には、駿川たづなさんがいた。後輩ちゃんはノートを開き、今回作ったポプリについて説明する。
たづなさんは最初、ノートに書かれた文字を見た瞬間、わずかにこめかみを押さえた。
V4。今回はポプリ。嗅覚。自然のお花なので安心安全。
その並びには、非常に見覚えがあった。
しかし、後輩ちゃんの説明を聞く限り、危険な要素はない。材料も一般的なもの。作り方も単純。用途も、部屋に置いて香りを楽しむだけ。
たづなさんは、後輩ちゃんが差し出した小さなポプリ袋を手に取った。慎重に、香りを確かめる。
ふわりと、柔らかな香りが広がった。
オレンジの明るさ。ラベンダーの落ち着き。カモミールの優しさ。確かに、よくできている。
たづなさんは目を閉じた。特に何かの概念が浮かぶこともない。視界が歪むこともない。意識が遠のくこともない。ごく普通に、いい香りだった。
「これは、いいものですね」
「本当ですか!」
後輩ちゃんの顔がぱっと輝く。
「はい。香りも強すぎませんし、材料も問題ありません。ただし、配る時は換気に気をつけてくださいね」
「はい!」
後輩ちゃんは嬉しそうに頷いた。
「ありがとうございます! 失礼します!」
ぺこりと頭を下げて、理事長室を出ていく。その背中を見送りながら、たづなさんは小さく息をついた。
合宿組からも、商店街でよい取り組みがあったという報告が届いている。こちらに残った後輩ちゃんも、きちんと確認を取るようになっている。
「皆さん、成長していますね」
そう呟いたたづなさんの表情は、少しだけ柔らかかった。
部屋へ戻ってきた後輩ちゃんは、扉を開けて小さく首をかしげた。
「……あれ?」
部屋の中の香りが、少し強くなっていた。机の上には、試作したポプリたちが並んでいる。窓は開いていた。風が入ってきて、香りは外へ流れている。だから、問題ない。そう判断した。
「せっかくだから、クラスのみんなにも配りましょう!」
後輩ちゃんはポプリたちを小さな袋に入れ、教室へ向かった。
教室では、クラスメイトたちがすぐに集まってきた。
「なになに?」
「わ、いい匂い!」
「これ作ったの?」
「すごーい!」
後輩ちゃんは照れながら、ポプリを配っていく。
「夏でも使いやすいように、爽やかな香りにしてみました」
「へえ、すごい!」
「これ机に置いていい?」
「うん、大丈夫だと思う。たづなさんにも確認してもらったから」
その言葉に、周囲の安心感が一気に増した。
たづなさん確認済み。それは学園内において、かなり強い安全保証だった。
教室のあちこちで、小さなポプリ袋が開かれる。
ふわり。ふわり。ふわり。
いくつもの香りが、少しずつ重なっていく。
「わあ……いい匂い……」
「なんか、落ち着くね」
「うん……」
「しあわせ……」
一人のウマ娘が、机に頬杖をつきながら、ぼんやりと呟いた。
後輩ちゃんも、なんだか胸の奥がふわふわしていた。褒められたからだろうか。みんなが喜んでくれているからだろうか。とても温かくて、幸せな気分だった。
「えへへ……」
自然と笑みがこぼれる。
その横で、先ほど「しあわせ」と言ったクラスメイトが、すうっと机に突っ伏した。
「……あれ?」
別の子も、椅子にもたれたまま目を閉じている。また別の子は、ポプリ袋を両手で持ったまま、幸せそうに眠っている。
「……あれ?」
後輩ちゃんは、もう一度教室を見回した。みんな、とても穏やかな顔をしている。苦しそうではない。むしろ、これ以上ないくらい幸せそうだった。
だけど。何かがおかしい。
そこでようやく、後輩ちゃんは気づいた。
香りが、強い。部屋の中に、いくつものポプリの香りが重なっている。
そして。
教室の窓は、閉まっていた。
「あ……」
換気。たづなさんに言われた。換気に気をつけてくださいね、と。ちゃんと、言われていた。
後輩ちゃんは立ち上がろうとした。けれど、足に力が入らなかった。頭がぼんやりする。でも怖くはない。むしろ、ふわふわして、あたたかくて、しあわせだった。
「まど……あけなきゃ……」
そう呟いた声は、とても小さかった。
次の瞬間、後輩ちゃんも机に突っ伏した。
教室には、幸せそうな寝息だけが残った。
しばらくして。
異変に気づいた寮長たちと職員によって、教室の窓が全開にされた。ポプリたちは回収され、眠っていた生徒たちは順番に保健室へ運ばれた。
幸い、体調に大きな問題はなかった。ただ全員が、非常に幸せそうに眠っていた。
後輩ちゃんが目を覚ました時。
目の前には、駿川たづなさんがいた。
笑顔だった。笑顔だったが。
後輩ちゃんは本能で理解した。
これは、怒られる時の笑顔だ。
「後輩ちゃん」
「……はい」
「今度から、作ったものは」
たづなさんは、ゆっくりと言った。
「全部、持ってきましょうね?」
後輩ちゃんは、小さくなりながら頷いた。
「……はい」
その声は、ポプリの香りよりもずっと小さかった。
トレセン学園スレ
【悲報】合宿に行きたい【学園残留組】
レス 1〜50
合宿に行きたい。
わかる。
海行きたいとかそういう話?
違う。
学園から離れたい。
草。
草じゃないんだよなぁ。
今日、教室ひとつ幸せ空間になったって聞いたんだけど。
幸せ空間って言い方やめろ。
集団すやすや事件だぞ。
なお全員幸せそうだった模様。
それが怖いんだよ!
例の後輩ちゃん、また何か作ったの?
ポプリらしい。
ポプリ?
ポプリ。
いや、ポプリで何が起きるんだよ。
普通は何も起きないんだよ。
普通は、な。
たづなさん確認済みだったらしいよ。
なら安全じゃん。
単体では安全だったらしい。
出たよ単体では安全。
もうその言葉、学園の危険信号だろ。
単体では安全。
換気すれば安全。
適量なら安全。
スピカさん要素がなければ安全。
最後のやつは本当に安全なんですか?
比較的安全。
比較的。
今回スピカさん要素なかったんだよね?
なかったらしい。
じゃあなんで寝たの?
いい香りだったから。
いい香りで寝るな。
幸せそうだったからセーフ。
セーフ判定がゆるすぎる。
合宿組、今頃海でトレーニングしてるんだよね。
いいなぁ。
カレー食べて、海で泳いで、砂浜走って、商店街で喫茶店行って、夕暮れの星見てるんでしょ?
青春じゃん。
こっちは教室が香りで封鎖されたんだが?
青春の方向性が違う。
合宿に行きたい。
来年まで我慢しろ。
来年は後輩ちゃんも合宿行けるんだよね。
あっ。
つまり来年は?
最強メンタル計画ちゃん。
赤ペン先生。
後輩ちゃん。
三人揃う。
終わりだよ。
いや、赤ペン先生がいるから大丈夫でしょ。
赤ペン先生は止める側だけど、同時に現場にいる側でもあるんだぞ。
しかも後輩ちゃんはちゃんと相談できるようになってる。
レス 51〜100
いいことじゃん。
ちゃんと相談した上で、今回こうなったんだぞ。
怖い。
善意。
成長。
確認。
報告。
実行。
事故。
工程だけ見ると完璧なのに最後だけおかしい。
しかも今回は別に悪いものじゃないんだよな。
香り自体は好評らしい。
じゃあ改良すれば普通に使えるのでは?
企業板民みたいなこと言うな。
でも夏場に爽やかで落ち着く香りのポプリは普通に欲しい。
わかる。
ほしいけど、教室で寝落ちは困る。
寝る前用なら?
やめろ。
睡眠計画系列に接続するな。
V6の亡霊を呼ぶな。
ていうか、後輩ちゃんのノートって今どこまで進んでるの?
最強育成計画V4。
まだV4か。
まだって言うな。
先輩の方はVいくつまで行ったっけ?
考えるな。
後輩ちゃん、先輩を信じてめちゃくちゃ頑張ってるだけなんだよね。
そこがつらい。
いい子なんだよ。
本当にいい子。
だから余計に怖い。
善意の純度が高いほど事故の威力が上がる学園。
嫌な法則を発見するな。
でも今回、たづなさん怒鳴らなかったらしいよ。
「今度から作ったものは全部持ってきましょうね?」だったらしい。
優しい。
怖い。
優しいけど怖い。
たづなさんも成長を認めてるんだと思う。
実際、前よりだいぶちゃんとしてる。
ちゃんとしてるのに事故るのが一番怖いんだよなぁ。
合宿に行きたい。
来年まで我慢しろ。
来年は三人揃うけどな。
やめろ。
合宿先の旅館さん、来年大丈夫かな。
海の家さんも。
商店街さんも。
トレーニング施設さんも。
今年の時点でウォータースライダー封鎖されてるんですが。
来年は三人でウォータースライダー見るのか。
見るだけで済む?
やめろ。
後輩ちゃん「先輩! 去年の反省を活かしました!」
レス 101〜150
赤ペン先生「待って」
最強メンタル計画ちゃん「おお……!」
もう絵が見える。
見たくない。
でもちょっと見たい。
わかる。
怖いもの見たさで学園が回っている。
なお現場は回らない模様。
たづなさんの胃だけが回ってる。
胃は回すものじゃない。
とりあえず今年の残留組はどうすればいい?
窓を開ける。
換気する。
袋を複数開けない。
ノートを見かけたらたづなさんへ。
本人の善意を否定しない。
大事。
本当に大事。
みんな、合宿まで生き残ろうな。
今年行けないんだよ。
来年まで我慢しろ。
来年は三人揃うけどな。
だからやめろって!
企業スレ
【企業総合】芸術点の高いトラップすぎる【商店街との温度差】
レス 1〜50
商店街の話、聞いた?
聞いた。
地域の景色を飲み物に落とし込むやつだろ?
既存材料。
既存設備。
既存店舗。
ノンアルで学生向け。
アルコール展開も可能。
観光地展開も可能。
地域資源との相性良し。
企画として綺麗すぎる。
しかも昔の景色を今の人に届けるってコンセプトが強い。
いい話だった。
普通に商品化検討したい。
その余韻で学園側のポプリ事件が来た。
商店街との温度差アアアアア!
風邪ひくわ。
いや、温度差で気絶する。
今回は香りで気絶してるんだよなぁ。
芸術点高いよな、今回。
何が怖いって、単体では普通に安全。
たづなさん確認済み。
材料も普通。
工程も普通。
火も使わない。
薬品も使わない。
機械も使わない。
スピカさん要素もない。
この条件で事故るの、逆に難しくない?
難しいから芸術点が高い。
事故原因は?
複数種類のポプリを同時開封。
密閉空間。
ウマ娘の嗅覚。
幸せ方向の鎮静効果。
換気不足。
説明されると普通にあり得そうなのが嫌だ。
香料業界的には本当にあり得るラインなんだよな。
単品評価で問題なくても、複数香料が混ざると印象が変わる。
しかも教室ってそこそこ人数いるから、袋も複数開く。
密閉された教室で複数配合を同時展開。
普通に試験条件が変わってる。
たづなさんが確認したのは「一個」。
教室で起きたのは「たち」。
ポプリたち。
この「たち」が罠。
単体安全の集合体が全体安全とは限らない。
製品安全の基本みたいな話になってきた。
実際そう。
どうやって防げるの?
まず全部持ってこい。
たづなさんの結論が正しすぎる。
「今度から作ったものは全部持ってきましょうね?」
これ品質保証部の言葉だろ。
優しい声をしたQA。
怖い。
でも本当にこれで防げる。
単体サンプルだけじゃなくて、全バリエーションを確認する。
同時使用条件を確認する。
使用場所を確認する。
最大使用量を確認する。
換気条件を確認する。
普通の安全確認になってきた。
普通の安全確認をしないと普通に事故る学園。
いや、今回は普通の安全確認を一部したからこそ盲点が残った。
一部だけ正しいのが一番怖い。
レス 51〜100
全部間違ってたら止められるんだよ。
今回は正しい。
善意もある。
材料も普通。
狙いも良い。
報告もした。
一個は安全。
芸術点。
芸術点を安全評価に入れるな。
でも入れたくなる。
今回、商店街計画と構造が似てるのもポイント高い。
どういうこと?
商店街計画も、既存の材料を組み合わせて新しい価値を作った。
ポプリも、既存の材料を組み合わせて新しい香りを作った。
あっ。
片方は地域の景色になった。
片方は教室の眠りになった。
商店街との温度差アアアアア!
やめろ腹痛い。
しかも後輩ちゃん側は別に発想が悪くない。
むしろ普通に良い。
夏向けに爽やかで落ち着く香り。
ドライオレンジ、ラベンダー、カモミール、ミント。
普通に商品棚にありそう。
欲しい。
欲しいんだよなぁ。
だから困る。
これ、寝室用に濃度調整したら普通に売れるのでは?
出た。
企業民の悪い癖。
でもさ、幸せそうに眠れる香りって需要あるじゃん。
需要はある。
あるけど、集団で教室封鎖する商品は売るな。
使用条件を守れば……
その言葉で何度事故った?
今回は使用条件の問題だから、本当に守ればいけるんだよ!
だからこそ怖いんだよ!
防止策まとめるぞ。
頼む。
一、作ったものは全種類提出。
二、単体試験だけでなく同時使用試験。
三、密閉空間での最大濃度試験。
四、ウマ娘嗅覚基準で評価。
五、配布前に使用方法ラベルを貼る。
六、教室で複数同時開封禁止。
七、換気必須。
八、眠気・多幸感・脱力感が出たら即回収。
九、たづなさんに嘘をつかない。
十、ノートを見かけたら一度深呼吸せずに距離を取る。
最後。
深呼吸するなは大事。
香り系だからな。
事故現場で深呼吸するな。
基本だな。
基本かなぁ?
後輩ちゃん、ちゃんと成長してるんだよな。
そこがまた芸術点。
前なら相談せずに配ってたかもしれない。
今回は相談した。
確認も取った。
褒められた。
そして配った。
一個だけ見せて。
そこォ!
でも普通の学生なら代表作一個持っていくよな。
そうなんだよ。
普通ならそれでいい。
普通なら。
レス 101〜150
この学園における普通の定義を見直す必要がある。
最強メンタル計画ちゃん系列の成果物は、普通の学生作品として扱ってはいけない。
後輩ちゃんの作品も?
はい。
悲しい。
本人はいい子なのに。
いい子だからこそ全力で作る。
全力で作るから性能が出る。
性能が出るから事故る。
美しい因果。
美しくない。
これ、商店街計画で学んだことが逆方向にも効いてるんだよな。
どういうこと?
相乗効果。
ああああああ!
グレープ、温泉まんじゅう、夕暮れ、一番星、思い出。
それらを重ねて価値を作ったのが商店街計画。
ドライオレンジ、ラベンダー、カモミール、ミント、密閉教室、ウマ娘嗅覚。
それらを重ねて眠りを作ったのがポプリ事件。
商店街との温度差アアアアア!
相乗効果を覚えた子が、相乗効果で事故を起こすの綺麗すぎる。
綺麗って言うな。
でも本当に綺麗なんだよな、構造が。
物語としては綺麗。
現場としては地獄。
企業あるある。
開発部「綺麗な設計です」
品質保証「現場で死にます」
やめろ刺さる。
今回、品質保証役がたづなさんなのも強い。
理事長だったら?
持ち帰って試してた。
危なかった。
たづなさんで良かった。
なお一個しか確認できなかった模様。
やっぱり全部持ってこい。
これ今後ルール化されるだろ。
「最強系列成果物提出規定」
やめろ。
ありそう。
第一条。
作成者は試作品、派生品、失敗品、比較品、予備品を含む全成果物を提出すること。
第二条。
提出時、使用想定環境、最大使用人数、換気条件、同時使用数を明記すること。
第三条。
『自然素材なので安心』は安全根拠として認めない。
大事。
第四条。
『先輩が保証する』は安全根拠として認めない。
もっと大事。
第五条。
『たぶん大丈夫』は即差し戻し。
品質保証部だ。
第六条。
スピカさん要素の有無を必ず確認すること。
今回なかったのに事故ったんですが。
なので第七条。
スピカさん要素がなくても油断しないこと。
最重要。
これ、外部企業が採用したら普通に良い研修教材になりそう。
「単体安全とシステム安全は違う」
「使用環境を想定しろ」
「善意と品質は別」
「報告範囲を明確化しろ」
レス 151〜200
普通に新人研修で使える。
教材名:ポプリたちの罠。
かわいいのに怖い。
副題:代表サンプルだけで承認するな。
刺さるからやめろ。
商店街回は企画研修に使える。
ポプリ回は品質保証研修に使える。
温度差教材セット。
やめろ欲しい。
でも本当に欲しい。
最強系列、事故ってるのに学びが多すぎる。
本人たちが善意でやってるから、失敗事例として質が高いんだよ。
悪意がない。
手抜きもない。
むしろ努力してる。
それでも事故る。
現実味がある。
現実にあってたまるか。
いや、構造は現実にある。
だから怖い。
結論、どうやって防ぐ?
全部出す。
全部試す。
環境を想定する。
最大量で見る。
換気する。
ラベルを書く。
配布前に許可を取る。
たづなさんを過信しない。
後輩ちゃんの善意を否定しない。
先輩の保証を安全根拠にしない。
最後が一番大事。
先輩の保証、感情的には強いんだよな。
後輩ちゃんにとっては世界一強い保証だからな。
泣ける。
泣けるのに事故る。
商店街との温度差アアアアア!
もうそれ言いたいだけだろ。
でも本当に温度差がすごい。
片方は喫茶店のカウンターで未来ある若者に乾杯。
片方は教室で幸せそうに集団睡眠。
同じ世界の同じ週に起きていい温度差じゃない。
しかも両方、根っこは「誰かに喜んでほしい」。
そこが好き。
わかる。
だから企業民は見守ってしまう。
そして胃を痛める。
たづなさんと同じじゃん。
企業民たづなさん説。
やめろ。
でも品質保証部はだいたいたづなさん。
わかる。
次からは全部持ってこような、後輩ちゃん。
全部持ってきたら持ってきたで、たづなさんの机が埋まりそう。
それはそれで事故では?
物理的な事故。
理事長が一個持って帰らないように見張れ。
最重要リスク管理。
今回、理事長が不在で助かった説ある。
嗅いでたな。
嗅いでた。
「業務上の確認ッ!」
アウト。
レス 201〜250
結論。
商店街計画は綺麗。
ポプリ事件も構造は綺麗。
現場は綺麗じゃない。
防ぐには全部持ってこい。
あと換気。
あと深呼吸するな。
あと先輩の保証を信じすぎるな。
でも後輩ちゃんは信じるんだろうな。
そこが良い。
そこが怖い。
そこが芸術点。
商店街との温度差アアアアア!