合宿中・学園側(最強引継ぎ計画V2・組み合わせ試験未遂)
「最強引き継ぎ計画V2・応援補給ドリンク」
クッキーは成功だった。
少しだけ、ほんの少しだけ、たづなさんには怒られた。
「次からは、配る前に必ず先生かトレーナーさんに確認を取ってくださいね」
そう言われた。
でも、後輩ちゃんはそれを前向きに受け取っていた。
怒られたのではない。改善のための指導である。
つまり。
次はもっとよくできる。
「はい……! 気をつけます!」
後輩ちゃんは、きらきらした目で頷いた。
たづなさんは、その目を見て、ほんの少しだけ不安になった。
けれど、クッキー自体はおいしかった。材料も変なものではなかった。香りもよかった。少しだけ、みんなの気持ちがふわっとしただけ。
だから、たづなさんもそれ以上は強く言えなかった。
そして、その日の放課後。
後輩ちゃんは自分の部屋で、机に向かっていた。
机の上に置かれているのは、一冊のノート。表紙には、少し丸みのある文字でこう書かれている。
『最強引き継ぎ計画』
先輩が、自分のために書いてくれたノート。自分だけのノート。
後輩ちゃんは、両手でそっとそれを抱きしめた。
「先輩……」
頬がゆるむ。胸の奥がぽかぽかする。
先輩がいない合宿期間。寂しくないと言えば、嘘になる。でも、先輩はちゃんと残してくれた。後輩ちゃんが前に進めるように。後輩ちゃんが一人でも頑張れるように。
そう思うと、寂しさよりも嬉しさが勝った。
「よし……!」
後輩ちゃんは、きりっとした顔でノートを開いた。
前回のページ。
『V1・応援クッキー』
そこには、赤ペンで小さく自分のメモが書き込まれている。
・おいしくできた
・みんな喜んでくれた
・たづなさんには事前確認と言われた
・次はもっと安全にする!
そして、その次のページ。大きな見出しが目に入った。
『V2! 次は飲み物! 簡単! 安全! クッキーと合わせればさらに美味しくなる!』
「流石です、先輩……!」
後輩ちゃんは感動した。
最初は食べ物。次は飲み物。段階を踏んで、少しずつできることを増やしていく。まさに理想的な成長計画。
先輩が後輩のために書いたノート。それを見て学ぶ後輩。
内容から目を逸らせば、青春の一ページだった。
ノートには丁寧な説明が続いていた。
『運動後に飲むことを想定する』
『ミネラル補給ができるスポーツドリンク風』
『味は爽やか系』
『クッキーと合わせると効果が高くなりすぎる可能性があるため、まずは単体で試すこと』
『頑張ったね、まだ頑張れるよ、という気持ちになれるものを目指す』
「すごい……ちゃんと注意点まで……!」
後輩ちゃんは感動した。先輩はやっぱりすごい。前に進むだけではなく、危険性も考えている。
後輩ちゃんは、まだ知らない。このノートを書いた本人も、だいたい同じような顔で「安全!」と思っていたことを。
ともあれ、後輩ちゃんは作業を始めた。
材料は簡単なもの。水。塩分。糖分。少しだけ酸味。爽やかな香り。それから、前回のクッキーで使った香りの方向性を少しだけ応用する。
ただし、今回は控えめ。飲み物だから、口当たりが大切。濃すぎると飲みにくい。運動後に飲むなら、すっと入って、体に染みるようなものがいい。
「えっと……ここは少し薄めて……」
ノートを見ながら、慎重に混ぜる。先輩の文字をなぞるように。先輩が考えてくれた道を歩くように。
そうして、できあがったのは、薄い青色のスポーツドリンクだった。
透明感のある、爽やかな色。香りも強すぎない。ふわっと鼻を通る、涼しい風のような香り。
後輩ちゃんは紙コップに少しだけ注いだ。
「試飲……!」
こくり。一口飲む。
口の中に爽やかさが広がった。甘すぎない。酸っぱすぎない。疲れた体に染みるような、やさしい味。
そして。
『頑張ってるね。その調子』
そんな声が聞こえた気がした。
後輩ちゃんは、ぱあっと顔を輝かせた。
「先輩……!」
もちろん、部屋に先輩はいない。合宿に行っている。でも、確かに聞こえた気がした。いつもの、やさしい先輩の声。頑張っていることを認めてくれる声。間違っていないよ、と背中を押してくれる声。
「成功です……!」
後輩ちゃんは小さく拳を握った。
その時、チャイムが鳴った。午後のトレーニング開始を知らせる音。今日はグラウンドでランニングの日だった。
後輩ちゃんは、紙コップを置いて立ち上がる。そして、ふと気づいた。
「……あ、そうだ」
これ、みんなにも飲んでもらえたら。トレーニング中は水分補給が大切。疲れた時に飲めば、きっと元気になる。先輩のノートにも、運動後に飲む想定と書いてあった。なら、グラウンドで使うのが一番いい。
「喜んでくれるはず……!」
善意一〇〇パーセントだった。
後輩ちゃんは、できあがったドリンクを大きめの容器に移した。紙コップも用意した。そして、うきうきしながらグラウンドへ向かった。
グラウンドでは、すでに何人かのウマ娘たちが準備運動をしていた。
後輩ちゃんはグラウンド脇に小さな机を置く。その上にドリンクの容器。紙コップ。簡単なメモ。
『ご自由にどうぞ! スポーツドリンク風です! ミネラル補給できます!』
周囲のウマ娘たちが気づいた。
「なにそれー?」
「給水所?」
「え、作ったの?」
後輩ちゃんは胸を張った。
「はい! 走っている時は適度な水分補給が必要だと思うので、用意しました!」
「えらい」
「助かるー」
「今日ちょっと暑いもんね」
「スポーツドリンク風で、ミネラル補給もできるので、疲れた時に飲んでください!」
「ありがとー!」
後輩ちゃんはにこにこした。みんなが喜んでくれている。先輩のノートが、また誰かの役に立つ。それが嬉しかった。
やがてトレーニングが始まった。ウマ娘たちはグラウンドを走る。最初は軽め。そこから少しずつペースを上げる。足音が重なり、砂が跳ね、呼吸が熱を帯びる。
後輩ちゃんも走った。先輩たちは今ごろ合宿で頑張っている。自分も頑張らないと。そう思うと、足に力が入った。
しばらくして、最初の休憩が入った。
「はー……」
「ちょっと暑い……」
「水分補給しよー」
ウマ娘たちが給水所に集まってくる。紙コップに薄青色のドリンクを注ぐ。
「色きれい」
「匂いも爽やか」
「いただきまーす」
こくり。一人が飲んだ。
「……おいし」
もう一人も飲む。
「ほんとだ、おいしい」
「甘すぎなくていい」
「走った後にちょうどいいやつ」
その言葉を聞いて、後輩ちゃんはぱあっと顔を輝かせた。
「先輩……また成功です……!」
心の中で報告する。いや、ほとんど声に出ていた。周囲のウマ娘たちは気にしていない。なぜなら、飲み始めた子たちの様子が少しずつ変わってきたからだ。
「なんか……」
一人が紙コップを持ったまま、ぽすん、と芝生に座った。
「体がふわってする……」
「わかる……」
「疲れが抜けるっていうか……」
「包まれる感じ……」
「なんか、応援されてる感じがする……」
後輩ちゃんは首をかしげた。
「応援?」
「うん……」
ウマ娘の一人が、ほわほわした顔で空を見る。
「頑張ってるねって……」
別の子が、紙コップを両手で包み込む。
「その走り、好きですって……」
また別の子が、耳をぴくぴくさせながら呟く。
「すぴかさん……」
その瞬間、周囲の空気が変わった。正確には、変わったのは飲んだウマ娘たちの意識だった。
「すぴかさんが……応援してくれてる……」
「まだ、走れる……」
「でも、安心する……」
「幸せ……」
ぽすん。一人が寝た。
ぽすん。もう一人も寝た。
紙コップを持ったまま、芝生の上に座り込み、幸せそうな顔で目を閉じる。
「すぴかさん……」
「頑張ったねって……」
「ふふ……」
「すやぁ……」
次々に、ウマ娘たちが芝生の上で眠り始めた。
倒れ込むのではない。苦しそうでもない。むしろ、今まで見たことがないくらい安らかな寝顔だった。
トレーニングで火照った体。ほどよい疲労。爽やかな補給。そして、心の一番奥に刺さる応援の幻聴。それらが組み合わさった結果。
グラウンド脇に、幸せな睡眠地帯が完成した。
後輩ちゃんは、きょとんとしていた。
「……あれ?」
自分が飲んだ時は、先輩の声だった。頑張ってるね。その調子。そう聞こえた気がした。
でも、みんなはスピカさんと言っている。
「不思議……」
後輩ちゃんは少し考えた。考えた結果。みんな幸せそうなので、ヨシとした。
「先輩、大成功です!」
後輩ちゃんは満面の笑みでそう言った。
その時だった。背後から、低い声が聞こえた。
「何が、大成功なんですか?」
後輩ちゃんは振り返った。そこには、グラウンド担当の女性トレーナーが立っていた。さらにその後ろには、たまたま様子を見に来ていたたづなさんもいた。
たづなさんは、眠っているウマ娘たちを見た。紙コップを見た。薄青色のドリンクを見た。後輩ちゃんの笑顔を見た。そして、静かに目を閉じた。
「……後輩ちゃん」
「はい!」
「これは、何ですか?」
「スポーツドリンク風です!」
「誰に確認を取りましたか?」
「……」
後輩ちゃんは、ぱちぱちと瞬きをした。たづなさんの言葉を思い出す。配る前に、必ず先生かトレーナーさんに確認。
「……あ」
たづなさんは、にっこり笑った。目は笑っていなかった。
「思い出しましたね?」
「はい……」
「では、まず眠っている皆さんを保健室に運びます」
「はい……」
「そのあと、詳しくお話を聞かせてもらいます」
「はい……」
後輩ちゃんは、しゅんとした。
でも、眠っているウマ娘たちはみんな幸せそうだった。だから、失敗ではない。改善点が見つかっただけ。後輩ちゃんは、そう前向きに受け取った。
その瞬間。頭の中で、先輩の声が聞こえた気がした。
『流石、後輩ちゃん!』
後輩ちゃんは、ぱあっと顔を上げた。
「はい! 次は確認してから配ります!」
たづなさんは、頭を抱えた。
「そういう問題だけではありません……!」
その日のグラウンドには、しばらくの間、爽やかな香りが残っていた。
そして、芝生の上で眠っていたウマ娘たちは、目を覚ましたあと全員こう言った。
「すごくよく眠れた」
「疲れが取れた」
「でもスピカさんの声がした」
「もう一杯ほしい」
たづなさんの胃が、少しだけ痛くなった。
後輩ちゃんのノートには、赤ペンで新しい注意書きが追加された。
『V2・応援補給ドリンク』
・おいしい
・運動後に効果あり
・みんなよく眠った
・人によって聞こえる応援の声が違う?
・配る前に確認する!
・クッキーと組み合わせるのはまだ禁止!
最後の一行だけ、たづなさんの筆圧が強かった。
『絶対にクッキーと一緒に出さないこと』
後輩ちゃんはそれを見て、真剣に頷いた。
「なるほど……組み合わせると効果が高すぎるんですね……!」
たづなさんは、何も言わずに天井を見上げた。
まだ合宿は始まったばかりだった。
トレセン学園側スレ
【V2】今度はドリンク【段階踏んでるの怖い】
レス 1〜50
ねえ
はい
今度はドリンクらしい
はい?????
クッキーの次に?
飲み物
段階踏んでる……
やめろ
その言い方が一番怖い
食べ物の次は飲み物
次はなに?
言うな
絶対に言うな
これが例のノートのV2?
そう
最強引き継ぎ計画V2
名前だけなら教育カリキュラムなんだよなあ
内容から目を逸らせば青春
逸らせないんだよなあ
でも今回も善意しかないんでしょ?
善意100%
疲れたみんなのために水分補給用意しただけ
偉い
偉いんだよ
偉いのに怖いんだよ
今回の被害状況は?
グラウンド脇に給水所設置
ランニング後にみんな飲む
おいしい
爽やか
疲れが取れる
応援されてる気がする
すぴかさん……
すやぁ……
綺麗な流れ
綺麗に寝るな
倒れたんじゃなくて寝たの?
幸せそうに寝た
ならヨシ!
ヨシじゃない
後輩ちゃんもヨシって思ってそう
思ってたらしい
草
いや草じゃない
でも実際、飲んだ子たち全員めちゃくちゃ回復してたらしい
え?
目覚めた後、疲労感かなり軽くなってたって
効果高いのやめろ
危険物なのに性能がいいパターンやめろ
最強メンタル計画系の一番厄介なところ
効果はちゃんとある
善意で作ってる
素材も変なものじゃない
目的も正しい
効果も高い
でもなぜか事故る
詰みでは?
しかも今回は後輩ちゃん製
引き継がれてる……
やめろ
継承イベント発生してる
スキルヒント取得してる
取得しないで
でもさ
クッキー→ドリンクって本当に段階踏んでるんだよね
だから怖いんだよ
レス 51〜100
思いつきで暴走してるんじゃなくて、ちゃんと学習してる
最初はお菓子
次は水分補給
運動後の回復まで考慮
組み合わせると強すぎるかもだから単体試験
研究計画としては真っ当なの本当に怖い
なんでそこまで考えられるのに事前確認が抜けるんですか?
善意だから
喜んでほしかったから
先輩のノートを信じてるから
うーん無罪
無罪ではない
情状酌量はある
たづなさんの胃には情状酌量がない
たづなさん来たんでしょ?
来た
どうなった?
笑顔だった
終わりだ
目が笑ってないやつ?
はい
後輩ちゃん生きてる?
生きてる
ちゃんと指導された
「配る前に確認」ってクッキーの時にも言われてなかった?
言われてた
じゃあアウト
ただ本人、素で「あっ」ってなってたらしい
かわいい
かわいいけど危ない
かわいさと危険性が同居するな
で、飲んだ子たちは何聞こえたの?
スピカさんに応援されてる感じがしたらしい
そりゃ寝る
即寝る
ランニング後の疲労状態でスピカさんの応援ボイス幻聴は無理
幻聴って言うな
祝福と言え
余計危ない
でも後輩ちゃん本人は先輩の声が聞こえたんでしょ?
らしい
ここ好き
わかる
同じドリンクなのに、本人にとって一番効く応援の声が聞こえる説
怖っ
技術として高度すぎる
つまり後輩ちゃんには最強メンタル計画ちゃん
他の子にはスピカさん
心の中の応援対象参照型ドリンク
仕様書に書くな
いやでもそれなら納得する
納得しないで
問題は、回復効果も本物っぽいことなんだよね
これ普通に管理下で使えたら有用では?
言うと思った
出たよ有用派
レス 101〜150
でも運動後の水分・ミネラル補給
リラックス
睡眠導入
疲労回復
全部できてる
ウマ娘用リカバリードリンクとしてはかなりすごい
スピカさん幻聴部分を抜けば……
抜けるの?
抜けた試しある?
ないです
では封印です
でも後輩ちゃんのは先輩ボイスだから、スピカさん成分は材料に入ってないのでは?
概念が受け手側から生えてる
最悪じゃん
材料に入ってないのに発生するのが一番困る
スピカさんは何もしてないのにまた関係してる
いつもの
スピカさん本人が知ったらどうなるの?
「水分補給は大事ですからね!」って普通に褒める可能性がある
だめ
それ聞いた後輩ちゃんがV3に行く
絶対伝えるな
でも後輩ちゃん、今回かなり嬉しそうだったらしいよ
「先輩また成功です!」って
泣ける
泣けるけど胃が痛い
先輩不在でも頑張ろうとしてるんだよね
健気なんだよ
問題は健気さの出力先
最強引き継ぎ計画
名前がもう不穏
でも先輩が自分のためにノートを書いてくれたって思って大事にしてるの、めちゃくちゃかわいい
かわいい
だからこそ止めづらい
本人は「誰かを助けたい」「喜んでほしい」だけなんだよな
最強メンタル計画ちゃんもそう
善意の系譜
言い方は綺麗なのに現場は寝てる
グラウンドで集団すやぁ
幸せそうだったならまあ……
まあじゃない
今回は保健室行き?
一応全員確認
異常なし
むしろ体調良好
だから効果高いのやめろって
たづなさん「異常なしなのが一番困ります」
本当に言いそう
異常がないなら危険物認定しづらいもんな
でも無許可配布はだめ
それはそう
後輩ちゃんは反省した?
した
「次は確認してから配ります!」って
反省の方向性が怖い
作ること自体はやめない
だって先輩のノートがあるから
まだページあるの?
レス 151〜200
あるっぽい
何ページ?
不明
怖すぎる
クッキー
ドリンク
次は?
言うな
絶対に予想するな
予想すると生えるから
この学園、言霊が強すぎる
後輩ちゃん、ノートに赤ペンされたらしいね
誰が?
たづなさん
赤ペン先生二号?
たづなさんまで赤ペン役に
本家赤ペン先生が合宿で不在だから……
代打たづな
胃に悪い代打
注意書き
「クッキーと一緒に出さないこと」
あっ
そこ大事
後輩ちゃんはなんて?
「なるほど、組み合わせると効果が高すぎるんですね!」って
違う
間違ってないけど違う
たづなさん天井見てそう
見てたと思う
クッキー+ドリンクやったらどうなるんだろ
だから言うなって
お茶会になる
幸せすやすや会場
全員起きなくなる
スピカさん応援フルコース
禁止カード
でもちょっと試したい
出たよ
飲んだ子たちが「もう一杯ほしい」って言ってたのが怖い
依存性では?
おいしいから
疲れが取れるから
スピカさんが応援してくれるから
最後がだめ
でも普通に欲しい
わかる
管理下なら欲しい
管理できると思う?
……
無理です
しかし後輩ちゃん、完全に先輩ルート入ってるよね
先輩を尊敬してる
先輩のノートを読む
先輩みたいに誰かを助けたい
結果、事件
あまりにも継承
レス 201〜250
でも最強メンタル計画ちゃんより素直だから、指導したら改善する可能性はある
そう信じたい
ただし先輩への全肯定が強い
そこが問題
先輩の注意書きは読む
たづなさんの注意書きも読む
でも解釈が前向きすぎる
ポジティブって怖いんだね
メンタル強いな
最強メンタル計画の後継者だからね
やめて
今日のまとめ
・後輩ちゃんV2作成
・スポーツドリンク風
・普通においしい
・普通に効果高い
・疲労回復と睡眠導入っぽい
・受け手ごとの応援ボイス疑惑
・後輩ちゃんには先輩
・周囲にはスピカさん
・グラウンドすやぁ
・たづなさんの胃にダメージ
・クッキーとの併用は禁止
まとまってる
まとまってるのに何も安心できない
まだV2なんだよね
やめろ
まだ合宿序盤なんだよね
やめろって
先輩は合宿先
後輩ちゃんは学園
つまり両方で何か起きる可能性がある
やめろって言ってるでしょ
でもさ
なに
今回のドリンク、ちゃんと確認して改良したら、将来すごい商品になるんじゃない?
企業スレに帰れ
もう見てると思う
でしょうね
とりあえず学園側のお願い
後輩ちゃんは一回ノートを閉じて
無理だよ
なんで
先輩が私のために書いてくれたノートだから
尊い
怖い
尊くて怖い
このシリーズだいたいそれ
次スレタイどうする?
【善意】後輩ちゃんのノート、まだページがある【怖い】
やめろ
立てるな
立てるなよ
立ったわ
知ってた
たづなさんに通知して
もうしてる
たづなさんから返事来た
なんて?
「今から確認します」
終わった
後輩ちゃん、逃げて
逃げちゃだめ
ノートを持って逃げるな
一番だめなやつ
結論
善意しかない
効果も高い
だからこそ怖い
レス 251〜300
ほんとそれ
そしてまだV2
目を逸らせ
逸らした先に給水所があるんですが
飲むな
でも一口だけ……
飲むな!!
企業スレ
【悲報】この前半分冗談で書いたのに実現されてた【しかも予想超え】
レス 1〜50
この前さ
はい
「クッキーの次はドリンクだったりしてなw」って書いたんだよ
はい
実現されてた
知ってた
やめろ
知ってたって言いたくない
しかも予想より効果が強い
クッキーの次にスポーツドリンク風を作るの、流れとしては普通なんだよ
普通なんだよ……
普通の段階を踏んでいるのに、出力が普通じゃない
これが一番怖い
思いつきの奇行じゃなくて、ちゃんとポートフォリオ組んでるの怖い
お菓子
↓
飲み物
↓
運動後の補給
↓
回復補助
↓
睡眠導入
↓
応援ボイス幻聴
最後がおかしい
最後だけじゃない定期
いや、途中まではまだ飲料開発として理解できる
ミネラル補給
糖分調整
爽やかな香り
運動後に飲みやすい口当たり
ここまでは本当に優秀
問題は「飲んだ人に一番刺さる応援の声が聞こえる」疑惑
心因性?
香気成分?
条件反射?
疲労時の認知誘導?
どれにしても嫌
嫌って言うな
すごい技術だぞ
すごいから嫌なんだよ
これ商品化できる?
やめろ
座れ
まず試験データを出せ
試験データ:グラウンドでみんな幸せそうに寝た
試験じゃない
でも全員異常なし
疲労感軽減
睡眠の質良好
目覚めスッキリ
だから余計に困る
異常なしなのに現場が異常
このシリーズ全部それ
味は?
普通においしいらしい
薄い青色
爽やか系
運動後にすっと入る
商品として強いな……
やめろと言っている
名前どうする?
するな
「応援補給ドリンク」
売れる
売るな
キャッチコピー
「頑張ったあなたに、もう一声」
怖い
もう一声どころか、脳内に直接来るんですが
「あなたの一番ほしい応援が聞こえる」
アウト
「声は個人の感想です」
通るわけない
レス 51〜100
しかも本人には最強メンタル計画ちゃんの声
周囲にはスピカさんの声だったらしい
受け手参照型じゃん
そういう高度概念を飲料で実装するな
材料にスピカさん入ってないのにスピカさんが発生する
概念汚染みたいに言うな
でもスピカさん本人は何もしてない
いつもの
スピカさんコラボなしでスピカさん効果が出るならコストが……
黙れ
本当に黙れ
まず「スピカさん効果」とかいう社内用語を作るな
でも現象名は必要だろ
必要だけど嫌だ
仮称:応援対象自己最適化現象
それっぽいのやめろ
受け手の深層心理にある"最も報酬効果の高い応援者"を想起させる香味設計?
書けてしまうのが嫌
つまり香りと味で記憶・安心感・承認欲求を刺激して、疲労状態の身体にリカバリー効果を乗せている?
真面目に分析するな
怖くなる
でも飲料としてはすごくない?
すごい
だから管理しろ
管理下ならいける?
無許可配布で集団すやぁしたものを「いける?」って言うな
でもスポーツ現場では需要ある
ないとは言わない
言わないが、今それを言うな
想定用途
・運動後のリカバリー
・緊張緩和
・睡眠補助
・レース後のクールダウン
・メンタルケア
優秀
優秀だから危険
このシリーズの一番困るところ
全部「普通に役に立つ可能性」がある
失敗作じゃないんだよな
失敗してないから封印しにくい
でも現場は寝てる
それは重大インシデントです
グラウンドが一時お昼寝会場になっただけでは?
重大インシデントです
幸せそうだったらしいよ
重大インシデントです
全員体調良好だったらしいよ
重大インシデントです
品質保証が壊れた
壊れてない
正常な反応です
ところで、この前「クッキーと合わせたら補給セットになるな」って書いた人いたよね
やめろ
たづなさんが「絶対にクッキーと一緒に出さないこと」って赤ペンしたらしい
正しい
つまり併用で効果が上がる可能性はあるんだな
その解釈をするな
後輩ちゃんも同じ解釈してそう
してたらしい
ああ……
レス 101〜150
「なるほど、組み合わせると効果が高すぎるんですね!」って
頭が痛い
かわいい
かわいいで済ませるな
善意しかないんだよな
そこが一番厄介
善意
安全志向
段階的開発
効果高い
味も良い
ユーザー満足度高い
現場で集団睡眠
……
現場で集団睡眠
はい
でも本当に段階踏んでるのが怖い
V1で食品
V2で飲料
しかも「単体試験から」って書いてある
その慎重さが本職っぽい
先輩ノート、研究開発の基礎だけはちゃんとしてる説
基礎だけは、じゃない
基礎がちゃんとしてるから被害が広がる
粗悪品ならそこで止まるのに、完成度が高いから広がる
しかも後輩ちゃんが全肯定で吸収する
「流石です先輩!」
「先輩また成功です!」
尊い
怖い
尊怖い
新語作るな
この前のクッキーも味はよかったんだよね?
よかった
ブレスケア兼ねてた
なぜか心がぽかぽかした
で、今回は水分・ミネラル補給+リラックス+応援感+睡眠
順当に進化してる
V1.0からV2.0の進化としては理想的
理想的ではない
いや、製品開発目線だと理想的なんだよ
だから怖いんだろうが
次が怖い
食品
飲料
次のカテゴリは何?
言うな
携帯性?
言うな
運動後ケア?
言うな
口に入れるもの続きだから、次は補助食?
やめろ
予想すると現実になるぞ
半分冗談で書いたドリンクが実現されたんだ
もう我々に冗談を言う権利はない
言霊リスク管理委員会を設置しろ
真面目に必要かもしれないのが嫌
企業スレで出た案を監視して、危険ワードを伏せる?
「次は〇〇では?」禁止
それ余計に言いたくなるやつ
言った者は始末書
厳しい
現場で集団睡眠
はい
今回、企業目線で一番やばいのは何?
レス 151〜200
おいしさと機能性の両立
自然な香りで強い心理効果
受け手ごとの最適化
無許可配布
同意取得なし
未成年学生の集団睡眠
商品名がもう浮かぶこと
最後もだいぶやばい
浮かぶな
「リカバリー・エール」
やめろ
売れる
売るな
「走った後の、やさしい声。」
アウト寄り
「今日も頑張ったあなたへ」
これは普通にあり
中身が普通じゃない
絶対に「声が聞こえる」とは書くな
「声が聞こえた気がする」
書くな
でも原因が飲料側なのか、飲んだ本人の疲労と心理状態なのか分からないんだよね
それが怖い
味と香りで記憶を呼ぶのはあり得る
でも個別最適化が強すぎる
後輩ちゃんだけ先輩ボイスだったのが重要
つまりスピカさん専用兵器ではない
より悪い
誰にでも"一番効く声"が出る可能性
より悪い
パーソナライズド応援飲料
絶対に企画書に書くな
もう書いた
消せ
はい
これ、トレセンからサンプル出ると思う?
出ないでしょ
でも分析したい
分析は必要
必要だが、欲しがるな
言い方難しいな
「安全確認のために成分情報の共有をお願いしたい」
それならまだいい
「共同開発を」
座れ
でも企業としては本当に喉から手が出る技術だよ
分かる
分かるから、ちゃんと距離を取れ
トレセンの子たち、学生なんだよな
そこ忘れるな
はい……
それはそれとして、半分冗談が現実になった件について
レス 201〜250
我々はもう軽口を叩けない
「次は〇〇だろw」が禁句になった
でも誰か絶対言う
言うな
予想スレ立てるなよ
もう立ってる
は?
【次のV3を予想するスレ】
削除依頼
いますぐ
もう伸びてる
現場で集団睡眠
はい、削除依頼します
今回のまとめ
・半分冗談のドリンク案が現実化
・しかもちゃんと段階的開発
・スポーツドリンクとして普通に完成度高い
・疲労回復っぽい効果あり
・リラックス効果あり
・幸せ睡眠導入あり
・受け手ごとの応援ボイス疑惑あり
・クッキーとの併用は禁止
・企業側、商品化を考えかけて法務に怒られる
考えかけるな
でも効果が高い
だから慎重にしろ
善意しかないのが本当に難しい
悪意ある危険物なら止めやすい
でもこれは「みんなに喜んでほしい」だからな
しかも実際喜んでる
現場で集団睡眠
はい
後輩ちゃん、今後ちゃんと事前確認するって言ってたんだよね?
言ってた
なら少し安心では?
……
本当に?
「確認すれば作っていい」と解釈していない保証は?
ない
先輩ノートがある限り、次のページを開く
青春だなあ
怖いなあ
青春と恐怖が同居している
このシリーズ全部それ
でも正直、管理下で一口飲んでみたい
飲むな
疲れてる時に応援されたい
気持ちは分かる
分かるな
法務も疲れてる?
疲れてる
一口いる?
いるわけないだろ
今ちょっと間があった
なかった
確認のため、飲料サンプルは全量封印・保管・分析対象とするべきです
正論
試飲は?
禁止
はい
レス 251〜300
結論
冗談で書くな
現実になる
しかも予想を超える
次の冗談が世界を変えるかもしれない
変えるな
企業スレ各位
今後、軽率な未来予想は禁止です
了解
了解
了解
了解
了解
ところでさ
やめろ
いや、まだ何も言ってない
言う前から分かる
クッキーとドリンクがあるなら、次は――
閉鎖
スレ閉鎖
即時閉鎖
でもちょっと聞きたかった
聞くな
はい