最強メンタル&フィジカル計画V8(耳は拡散器官)
▼ 夏合宿対応型・汗量反応超微香料サンスクリーンクリーム
六月。
梅雨の湿気が、窓の外に薄く張りついていた。
空は曇り。雨は止んでいるけれど、地面はまだ少し濡れていて、風が吹くたびに雨上がりの匂いが部屋の中まで届いてくる。
トレセン学園の寮室。
机の上には、小さな白い容器が置かれていた。
その横には、いつものノート。
そして、そこに書かれた大きな文字。
最強メンタル&フィジカル計画V8
その下に、少し丁寧な字でこう続いている。
夏合宿対応型・汗量反応超微香料サンスクリーンクリーム
「……できた」
最強メンタル計画ちゃんは、満足げに呟いた。
その隣で、後輩ちゃんが目を輝かせている。
「先輩、すごいです!」
「まだ試作品だけどね」
「でも、すごいです! 夏合宿にぴったりです!」
夏合宿。
来月から始まる、海での長期合宿。
強い日差し。潮風。砂浜。長時間のトレーニング。汗。紫外線。疲労。
それらすべてを考えたとき、最強メンタル計画ちゃんは思った。
日焼けで肌が痛くなったら、トレーニングに集中できない。
汗で日焼け止めが落ちたら、何度も塗り直さないといけない。
それに、年頃のウマ娘である。
汗の匂いが気になる子もいる。
だから。
汗をかいたときだけ、ほんの少し爽やかな香りが広がる日焼け止め。
強い香水ではない。
あくまで、超微香料。
汗の量に応じて、少しだけ爽やかさが増す。
日焼けを防ぎ、汗に強く、海合宿に対応し、みんなが汗を気にしすぎずトレーニングできる。
目的は、ものすごくまともだった。
問題があるとすれば。
今日は、赤ペン先生こと同室の子がいないことである。
「安全基準、確認しますね!」
後輩ちゃんがノートを覗き込む。
「うん。今回は本当に安全重視だから」
最強メンタル計画ちゃんは胸を張った。
ノートには、いつものように項目が並んでいる。
スピカ本人素材なし。
スピカ音声なし。
スピカ画像なし。
AIなし。
応援文なし。
顔には塗らない。
香料は超微香料。
強い香水にはしない。
「完璧ですね!」
「だよね!」
「スピカさん要素がないなら安全です!」
「顔にも塗らないしね!」
二人は頷き合った。
その判断が甘いということを、止める者はいなかった。
赤ペン先生は買い出しに行っている。
つまり、ブレーキはいない。
そして後輩ちゃんは、善意百パーセントである。
「汗をかいても爽やかなら、みんな助かります!」
「うん!」
「先輩、やっぱりすごいです!」
「えへへ……」
ブレーキはいない。
アクセルは二つある。
机の上の小さな容器には、手書きのラベルが貼られていた。
V8 試作品
夏合宿用サンスクリーン・超微香料タイプ
その下に、後輩ちゃんの字で。
汗をかいても爽やか!
「かわいいね、この一文」
「えへへ。わかりやすいかなって」
「うん。わかりやすい」
二人は楽しそうに笑った。
最強メンタル計画ちゃんは容器の蓋を開ける。
中には、白くなめらかなクリームが入っていた。
見た目は普通の日焼け止めに近い。
少しだけひんやりした質感。
香りは、ほとんどしない。
「まずは腕でテストしよう」
「はい!」
最強メンタル計画ちゃんが、自分の腕に薄く伸ばす。
すっと伸びた。
白浮きしない。
べたつかない。
肌になじむ。
「……いいかも」
「先輩、私も塗ってみていいですか?」
「もちろん」
後輩ちゃんも腕に塗る。
「わ……伸びます。べたべたしません」
「香りは?」
「ほとんどしないです。少し、涼しい感じがするくらいで」
「うん。通常時はほぼ無香。汗をかいたときだけ少し反応するようにしたから」
「すごいです!」
「まだ成功かはわからないよ」
そう言いながら、最強メンタル計画ちゃんの口元は緩んでいた。
今回は、本当に成功ではないか。
そんな空気があった。
「海合宿なら、耳とか首の後ろも焼けますよね」
後輩ちゃんが言う。
「あ、そうだね。そこ大事」
「顔は塗らないとして、耳の外側と首元は塗った方がいいと思います」
「うん。顔じゃないから安全基準内だね」
「はい!」
二人は、また頷き合った。
ここが、今回の事故地点だった。
顔には塗らない。
それは守った。
しかし、耳の外側と首元には塗った。
海合宿で焼けやすい場所だから。
自然な判断だった。
▼ 耳は拡散器官
後輩ちゃんが、最強メンタル計画ちゃんの耳の外側にそっとクリームを塗る。
「冷たくないですか?」
「ちょっとひんやりするけど、気持ちいい」
「首元も失礼します」
「うん」
後輩ちゃんの手つきは丁寧だった。
その後、最強メンタル計画ちゃんも後輩ちゃんの耳と首元に塗る。
「こっちも大丈夫?」
「はい。気持ちいいです」
この時点では、何も起きなかった。
香りもほとんどしない。
肌に違和感もない。
二人は顔を見合わせた。
「今回は普通に成功では?」
「先輩、成功です!」
「まだ早いよ」
「でも、成功の気配がします!」
「気配はあるね」
そして、汗反応テストに移った。
部屋の中で、軽く身体を動かす。
足踏み。
スクワット。
腕回し。
軽いストレッチ。
本格的な運動ではない。
あくまで、汗を少しかくための確認。
「一、二、一、二」
「先輩、これくらいで汗出ますか?」
「少しずつ出ると思う。梅雨で湿気もあるし」
「なるほど」
二人はしばらく動き続けた。
やがて、首元にうっすら汗がにじむ。
耳がぴこっと動く。
その瞬間。
ふわり、と。
ごく淡い香りが広がった。
雨上がりの空気のような、澄んだ匂い。
そこに少しだけ、海風のような爽やかさ。
石鹸の清潔感。
薄い柑橘。
ほんの少し、花のような柔らかさ。
強くはない。
鼻を刺すような香水ではない。
むしろ、意識しなければ通り過ぎてしまいそうなくらい淡い。
けれど、ウマ娘の嗅覚には、十分だった。
「あ」
後輩ちゃんが耳をぴくりと動かした。
「少し香りました」
「うん。こっちもわかった」
「すごく爽やかです」
「強すぎない?」
「はい。強くないです。使いやすそうです」
「よかった」
成功ムードだった。
本当に、ここまでは成功だった。
二人はもう少しだけ運動を続ける。
体温が上がる。
汗が増える。
首元に汗がにじむ。
耳が動く。
そして。
ふわっ。
また、香りが広がる。
今度は少しだけ、範囲が広い。
「……先輩」
「うん」
「耳のところ、思ったより広がります」
「うん……顔は避けたのにね」
「耳が動くからでしょうか」
「たぶん……これ、判断甘かったかも」
最強メンタル計画ちゃんの耳が、ぴこぴこと動いた。
そのたびに、淡い香りが空気に溶ける。
首元からも、汗に反応した香りがじんわり広がる。
顔には塗っていない。
でも、耳と首は顔に近い。
しかも、耳は動く。
そして、ウマ娘の耳はよく動く。
天然の拡散装置だった。
「これ……耳、すごいですね」
「うん。耳、すごい」
「先輩の耳が動くたびに、ふわってします」
「後輩ちゃんの耳もだよ」
「私の耳もですか?」
「うん。すごく、ふわって」
「ふわって……」
「ふわって……」
二人は少し黙った。
香りは強くない。
危険物というほどではない。
むしろ、心地いい。
雨上がりの部屋。
湿気のある空気。
閉じた窓。
そこに、淡く爽やかな香りが少しずつ満ちていく。
「なんだか……包まれてるみたいです」
後輩ちゃんが、ぽつりと言った。
「うん……すごく、落ち着くね」
「いい香りです……」
「良すぎるかも……」
最強メンタル計画ちゃんは、そこでようやく少し不安になった。
だが、不安になるには少し遅かった。
香りは強くない。
だからこそ、油断して吸い込んでしまう。
心地よくて、身体の力が抜ける。
頭がぼんやりするほどではない。
ただ、緊張がほどける。
肩の力が抜ける。
息が深くなる。
「これ……トレーニング後に使ったら、すごくリラックスできそうです」
「うん……そうだね」
「汗をかいたあとでも、嫌な感じがしません」
「うん……」
「なんだか……」
後輩ちゃんが、柔らかく笑った。
「スピカさんの歌を聞いた後みたいです」
その一言で。
空気が変わった。
最強メンタル計画ちゃんの耳が、ぴんと立つ。
後輩ちゃんの尻尾が、ふわりと揺れる。
設計には入れていない。
スピカ本人素材なし。
スピカ音声なし。
スピカ画像なし。
AIなし。
応援文なし。
何も入っていない。
これは、ただの香り。
物理的に良すぎる香り。
そのはずだった。
けれど。
スピカさんの歌。
レース後に聞いた声。
頑張っていいと思えた記憶。
負けても、走ってよかったと思えた感覚。
前を向けた瞬間。
胸の奥に残っていたあたたかさ。
それらが、淡い香りと結びついた。
最強メンタル計画ちゃんは、ゆっくりと口を開いた。
「設計には……なかったのに……」
「先輩……?」
「スピカさん成分……生えてきた……」
後輩ちゃんが、ふわっと笑う。
「生えちゃいましたね……」
「だめだ……これは……」
「でも……いい香りです……」
「うん……」
二人は、近くのクッションに座り込んだ。
耳がまた動く。
ふわりと香る。
首元からも、汗に反応した香りが広がる。
互いの香りが混ざる。
爽やかで、清潔で、優しくて、どこか安心する。
そこに、心の中から勝手に生えてきたスピカさん成分が接続される。
「合宿でも……安心ですね……」
「うん……」
「みんなも……前を向けますね……」
「うん……」
「先輩……すごいです……」
「後輩ちゃんも……すごいよ……」
二人は仲良く手を握った。
そして。
幸せそうな顔で、すうっと意識を手放した。
▼ 赤ペン先生、帰宅
それから、しばらくして。
部屋の扉が開いた。
「ただいまー。買い出し終わったよ」
同室の子が、袋を片手に戻ってきた。
次の瞬間、彼女は足を止めた。
部屋に、爽やかな香りが漂っている。
強くはない。
むしろ、かなり心地いい。
雨上がりみたいで、海風みたいで、石鹸みたいで、薄い柑橘みたいで、少し花みたいな。
「……」
同室の子は、ゆっくりと部屋を見回した。
床のクッション。
そこに、最強メンタル計画ちゃんと後輩ちゃんが、仲良く倒れている。
手を握っている。
幸せそうに気絶している。
机の上。
白い容器。
ノート。
ラベル。
V8 試作品
夏合宿用サンスクリーン・超微香料タイプ
同室の子は、深く息を吐いた。
「……また匂い系?」
まず窓を開けた。
全開にした。
換気する。
しかし、香りは消えない。
いや、少しは逃げる。
でも、まだ残る。
同室の子は眉を寄せた。
「……発生源、部屋じゃない?」
床を見る。
倒れている二人を見る。
最強メンタル計画ちゃんの耳が、ぴこっと動いた。
ふわっ。
香った。
同室の子は一歩下がった。
「耳が拡散装置になってる!」
後輩ちゃんの耳も、ぴくりと動いた。
また、ふわっと香る。
「救出対象に塗るな!」
同室の子は口元をタオルで覆った。
机に近づいてノートを確認する。
安全基準。
スピカ素材なし。
スピカ音声なし。
スピカ画像なし。
AIなし。
応援文なし。
顔には塗らない。
香料は超微香料。
強い香水にはしない。
その下。
耳の外側、首元にも塗布。
汗反応テスト。
軽運動。
耳の動きによる自然拡散。
同室の子は、額に手を当てた。
「顔に塗らなくても耳があるでしょ……!」
倒れている二人に近づく。
近づくほど香る。
強くない。
だからこそ、じわりと侵食してくる。
心地いい。
だから厄介だった。
「……これ、本当にいい香りなのが困る」
同室の子は息を止めた。
最強メンタル計画ちゃんの肩に手を伸ばす。
だが、二人は手を握っていた。
引き離そうとすると、無意識にぎゅっと握り返す。
「仲良しか」
もう一度引く。
抵抗される。
「仲良しなのはいいけど今じゃない」
さらに、二人を少し動かすと耳が揺れる。
ふわっ。
香る。
「だから耳!」
同室の子は窓をさらに開け、カーテンもまとめた。
扇ぐ。
でも、発生源が二人なので根本解決しない。
しかも日焼け止めなので、水や汗に強い。
簡単には拭き取れない。
「高性能なのが今だけ憎い!」
同室の子は考えた。
直接抱えるのは危ない。近距離で香りを吸う。
二人を起こすのも難しい。幸せそうに寝ている。
でも放置はできない。
そこで、クッションごと引っ張ることにした。
「はい、移動するよ。救出だからね。文句は起きてから聞くからね」
クッションの端を掴む。
ずる、ずる、と窓際へ引きずる。
途中で最強メンタル計画ちゃんの耳がぴこっと動く。
ふわっ。
「耳!」
後輩ちゃんの尻尾が揺れる。
「尻尾は関係ないけど可愛いからやめて」
なんとか二人を窓際へ移動させる。
次に、二人の距離を少し離す。
香りの相互増幅を弱めるためである。
しかし、二人は無意識に手を離さない。
「仲良しだね。本当に仲良しだね。でも今は離れようね」
同室の子は、慎重に指をほどいた。
ほどいた瞬間、最強メンタル計画ちゃんが小さく眉を寄せる。
後輩ちゃんも、少し寂しそうに手を探す。
「寝てても感情が重い」
それでも、なんとか少し離した。
空気が少し軽くなる。
香りが弱まる。
同室の子はタオル越しに呼吸をした。
「……よし。だいぶまし」
そこで、最強メンタル計画ちゃんの耳がまたぴこっと動いた。
ふわっ。
「だから耳って言ってるでしょ!」
しばらくして。
「……あれ?」
最強メンタル計画ちゃんが目を覚ました。
天井が見える。
床だ。
そして、窓際だ。
「……床?」
「救出現場」
横から声がした。
同室の子が、腕を組んで見下ろしている。
表情は静かだった。
静かすぎて怖かった。
「救出?」
「あなたたち、日焼け止めで落ちた」
「日焼け止めで……」
最強メンタル計画ちゃんは、ぼんやりと記憶をたどる。
試作品。
腕。
耳。
首。
汗。
香り。
スピカさん成分。
「……あ」
「思い出した?」
「思い出しました」
「よろしい」
隣で、後輩ちゃんも目を覚ました。
「……いい香りでした……」
「感想は聞いてない」
「でも、すごく爽やかで……」
「感想は聞いてない」
後輩ちゃんはしゅんとした。
最強メンタル計画ちゃんが、そっと手を上げる。
「性能は良かったと思うんだけど……」
「持ち込み禁止」
「でも合宿で……」
「持ち込み禁止」
「顔には塗ってないのに……」
「耳に塗ったでしょ」
「耳は顔じゃないかなって……」
「顔の近くで動くでしょ」
「はい……」
「首にも塗ったでしょ」
「焼けやすいから……」
「汗をかく場所でしょ」
「はい……」
「汗で香りが強まる設計でしょ」
「はい……」
「つまり?」
最強メンタル計画ちゃんは、正座した。
後輩ちゃんも隣で正座した。
「判断が甘かったです」
「はい」
同室の子は深く頷いた。
「よろしい」
それから、机の上のノートを手に取る。
赤ペンを取り出す。
そして、いつものように追記を始めた。
赤ペン先生の追記
成功ではない。
超微香料はウマ娘基準で確認。
顔に塗らなくても耳がある。
耳は拡散器官。
汗で香りを強めすぎない。
首元・耳まわりは要注意。
救出対象に発生源を置かない。
匂い系は救出難易度が高い。
今回は救出対象が匂い発生源。最悪。
赤ペン先生不在時の香料開発禁止。
合宿持ち込み禁止。
そこで、赤ペンが一度止まる。
同室の子は、少し迷ったあと、最後に一文を書き足した。
設計外でスピカさん成分を生やさない。
最強メンタル計画ちゃんと後輩ちゃんは、並んでノートを覗き込んだ。
しばらく沈黙した。
やがて、最強メンタル計画ちゃんが小さく言う。
「……それは」
後輩ちゃんも小さく続ける。
「……難しいです」
同室の子は、赤ペンを握ったまま、じっと二人を見た。
それから、さらに下に書いた。
無理。
三人は、しばらくその文字を見つめていた。
雨上がりの風が、窓から入ってくる。
部屋にはまだ、ほんの少しだけ爽やかな香りが残っていた。
同室の子は窓の外を見て、静かに呟いた。
「……合宿、大丈夫かな」
最強メンタル計画ちゃんと後輩ちゃんは、同時に目を逸らした。
合宿は、まだ始まってもいない。
▼ 学園BBS:【V8】普通に欲しくない?【日焼け止め】
レス 1〜50
例のV8の話聞いたんだけどさ。
普通に欲しくない?
やめろ。
気持ちはわかる。
わかるな。
いやでも日焼け止めでしょ?
夏合宿でしょ?
汗に強いんでしょ?
超微香料なんでしょ?
普通に欲しいじゃん。
その「普通に欲しい」が毎回入口なんだよ。
今回はスピカきゅん素材なしなんでしょ?
音声なし。画像なし。AIなし。応援文なし。
なら安全では?
その理屈で作った本人たちが落ちたんだよ。
どこで崩れたの?
耳。
耳?
「顔には塗らないから安全」
→「耳の外側は焼けるから塗ろう」
→「耳は拡散器官」
一行目から二行目が自然すぎて怖い。
二行目から三行目の落差が深い。
でも耳は焼けるんだよ。
焼けやすいんだよ。
塗りたくなるじゃないですか。
その自然な発想が事故のもとなんだよ。
「顔に塗らなくても耳がある」
名言すぎる。
赤ペン先生のひとこと、毎回最短距離で核心を突く。
しかも耳が動くたびに香りが広がったらしい。
天然の拡散装置。
私たちの耳、拡散器官だったの?
今知った。
今まで日焼け止めに気を遣ったことあったけど、まさか耳がそこまで働くとは。
V8のおかげで新しい知見が生まれている。
皮肉が深い。
設計外でスピカさん成分が「生えた」ってどういうこと?
外から入れてないのに、香りが記憶を呼び起こすやつ。
パブロフの犬じゃん。
でもスピカさん関連だから。
自分で自分の脳を焼いてる。
外部入力なし。
内部生成スピカ概念。
V7の時も概念が問題だったのに。
毎回スピカさん成分の経路が変わる。
今回は嗅覚から記憶への連想経路。
終わりだよこの学園。
始まってるんだよなぁ。
でも夏合宿で普通の日焼け止め使って汗で落ちて、塗り直し忘れて耳焼けるくらいなら、V8の安全版ほしい。
安全版なら欲しい。
安全版って何を抜くの?
香り。
ただの日焼け止めじゃん。
それでいいんだよ。
でも汗に強いところは残してほしい。
白浮きしないのも残してほしい。
べたつかないのも残してほしい。
ひんやりするのも残してほしい。
香りもほんの少しだけ残してほしい。
お前が事故を戻した。
でも無香料だと寂しくない?
日焼け止めに寂しさを求めるな。
レス 51〜100
汗かいた時に爽やかになるの、合宿だと絶対助かるよ。
トレーニング中に自分の汗気になり始めると集中切れるし。
それはわかる。
わかるから困る。
最強メンタル計画ちゃん、方向性だけなら本当に毎回いいところ突くんだよね。
方向性だけなら。
最初の目的だけなら。
途中までは。
着地が毎回崖。
今回は崖というより、ふかふかの草原に寝転がってそのまま幸せに沈んだ感じ。
危険な表現やめろ。欲しくなる。
普通に欲しくなる文章を書くな。
雨上がりの空気、海風、石鹸、薄い柑橘、少し花。
はい欲しい。
だめ。
でも欲しい。
腕・脚用は微香料。
耳・首元用は完全無香料。
汗反応は弱める。
密室テスト禁止。
赤ペン先生立ち会い必須。
普通に製品開発会議するな。
でもこれならいけそう。
いけそうって言ったやつから倒れる。
香料は人間基準じゃなくてウマ娘基準で調整してほしい。
人間が「ほぼ無香」って言っても私たちにはわかる。
耳が動いた時の拡散も評価項目に入れて。
試験項目:耳ぴこ時拡散量。
かわいい。
かわいいけど重要。
耳ぴこ耐性試験。
新しい規格を作るな。
でも必要なんだよなぁ。
最強メンタル計画ちゃん、本人は規格を作るつもりないのに、周囲が必要に迫られて規格化するの草。
V8、企業に渡したら普通に商品化されそう。
香料なし版ならかなり売れそう。
売るな。
限定販売にしたら行列できる。
また企業板が震える。
化粧品業界「普通に欲しい」
スポーツ用品業界「汗反応技術が欲しい」
日焼け止め業界「白浮きしないのが欲しい」
トレセン学園「持ち込み禁止」
温度差。
学園側だけ危険性を知っている。
過去の実績が重い。
でも正直、V8は危険物というより調整不足の良品じゃない?
それはそう。
調整不足の良品が一番厄介なんだよ。
禁止したらもったいない。
許可したら事故る。
赤ペン先生が胃を痛めるやつ。
たづなさんにも届くやつ。
理事長にも届くやつ。
理事長に香り系を渡すな。
絶対「業務上の確認」する。
そして耳に塗る。
塗るな。
「耳の保護は重要ッ!」とか言いそう。
言う。
そのあと落ちる。
たづなさんが無言で窓を開ける。
レス 101〜150
見える。
ところでさ。
嫌な予感。
夏合宿って海だよね。
うん。
汗をかくよね。
うん。
潮風があるよね。
うん。
香りが風に乗るよね。
やめろ。
海辺で耳が動くよね。
やめろ。
広範囲拡散するよね。
だから持ち込み禁止なんだよ!
砂浜に倒れるウマ娘たち。
やめろ。
潮風に乗る雨上がり石鹸柑橘花の香り。
文章だけで危ないって言ったでしょ!
今ちょっとスピカさんの曲思い出した。
落ちるな。
持ち込み禁止で正解。
でも安全版は欲しい。
それはそう。
結論:
V8は普通に欲しい。
でも普通に欲しいからこそ危ない。
赤ペン先生監修の安全版を待て。
待つ。
待てるかな。
待て。
耳に塗るな。
耳は拡散器官。
また標語が増えた。